先週は、若い人の初役の舞台を観てきました。
第二回鶴明会=中村鶴松の自主公演です。
自分の持てるものを全て振り絞って
大役に挑む姿に心打たれました。
かたや、土曜日の歌舞伎座。
ニュースなどでご存知の方も多いでしょうが、
片岡仁左衛門さんが昼の部の
「筆法伝授」の舞台上で体調を崩し、
咄嗟の判断で退場方法を変更し、
なんとかその場を切り抜けました。
そして
次の幕である「道明寺」も立派に演じきり
舞台に穴をあけずに花道を去っていったそうです。
81歳ですよ!
なんという責任感でしょう!
かたや30代、かたや80代。
それぞれ持つエネルギーは違います。
同じ80代だとしても、
人によってエネルギーは異なるでしょう。
それでも、
その人の中の力を全て使って何かをする時、
その思いは、必ず人に届きます。
私、「フルアウト」という言葉が好きなんです。
バレエダンサーで芸術監督でもある熊川哲也が、
自分のバレエ団の稽古中に、よく
「君はフルアウトか?」
「それでフルアウトか?」と
団員に問いかけます。
全てを出し切るからこそ、
自分の限界を超えられる。
そこで初めて
観客の心を動かすことができる。
彼はそれを知っているし、
後輩たちに教えようとするのです。
「まあ、これくらいかな」は、ない。
一流の人であればあるほど。
鶴松も仁左衛門も、フルアウト。
私も、
常にフルアウトを目指します。
(まあ、常にヘトヘト何ですが笑)
鶴松の公演については、
9/23(火)のYouTubeでお話しします。
仁左衛門さんは、翌日曜日は休演。
残りの出演日は千穐楽(水曜日)のみで、
復帰されるかまだわかりません。
復活されることを祈っていますが、
十分休養していただきたい気持ちもあって複雑。
フルアウトって、
命がけです。
【今日のお知らせ】
①「女性の視点で読み直す歌舞伎」
13時半から(GINZA楽学倶楽部)
10/10(金)「義経千本桜」
11/14(金)「當世流小栗判官」
12/12(金)「お国と五平」&12月の歌舞伎
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〜坂東玉三郎のライフワーク『天守物語』の半世紀」〜
12月に出演した玉三郎の相手役・市川團子のみならず、
それまでずっと相手役を勤めていた市川團十郎(=海老蔵)の
オーラあふれる演技や、
約半世紀の間の相手役の変遷とその意味などにも触れています。
「難解」と思いがちな泉鏡花の世界ですが、
触れれば触れるほど、奥深いものが感じられ、
また、イメージの翼が広がっていきます。
泉鏡花や玉三郎、海老蔵、團子、
そして歌舞伎に関心のある方、
ぜひ一度お手に取ってみてください。
詳細は、以下のページの「概要欄」に書いてあります。





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