仕事柄、資料としていろいろな本を読むのですが、
そこに書いてある言葉がわからないことがあります。
難しい言葉、専門的な言葉については、
普通、(注)のようなものがついていたり
本文の中に説明があったりするものですが、
その界隈では「当然」の知識だったりすると
そうした説明がなくどんどん進んでいってしまいます。
今回、わからなかったのは、「ことむけ」。
聞いたことがあったものの、
ちゃんとわかってなかった。
1回しか出てこなければ、私もスルーなのですが、
何度も出てくると
「これ、どういう意味なんだろう?」
なんとなく想像する、連想する、では
おさまらなくなってきます。
読んでいたのは、
「日本武尊」(上田正昭著)です。
ヤマトタケル の物語が、
古事記と日本書紀でどう違って語られているか
それを検証した本で、
なんと昭和35年に出版されてる!
私が2歳のとき!
私がこの本で最もカンゲキしたのは、
「第一次資料に真摯に向き合う姿勢」。
この本が、
政治情勢や時代の風などに全く揺るがず、
60年以上経っても新鮮に読めるのは、
誰かの何かの研究のみではなく、
「古事記」と「日本書紀」そのものの
それも一字一句を見落とさず
コツコツと検証しているから。
研究者たるもの、こうでなくては!と
身を正す思いがします。
話を元に戻しましょう。
私は「ことむけ」がわからなかった。
そういう時は、もちろん「ググる!」
「ことむけ」というのは、
「説得して服従させる。平定する。」の意味だそうです。
ヤマト朝廷は、周辺の国をどんどん平定していきますが、
もちろん、それは武力によるものだったでしょう。
でも
最後は「いいな、わかったな」
……と、「魚屋宗五郎」で大家さんが言う
そんな感じではないですが、
説得する公式な儀式が必要だったんでしょうね。
まあ、和平条約調印のようなものでしょうか。
昔はもっともっと、
「ことば」の力を重要視していたのでしょうし。
「言霊(ことだま)」と言うくらいですからね。
公式な歴史書に「ことむけした」と書かれると
後世の人は、
「説得して平定した」と理解するけれど、
服従させられた側から見れば、
もう服従せざるを得ないところまで
来てしまった、ということかもしれません。
西郷隆盛と勝海舟で
江戸城の無血開城を行なったことも
「ことむけ」かもしれないし、
原爆を2つ落とされてから、
無条件降伏した日本も
最後は「ことむけ」された、
ということでしょうか。
いろいろ考えさせられました。
もう一つ、
意味がわからない言葉がありました。
それが「採り物」。
これは、
神楽などで舞人が手にして舞う神聖な物のことを指すそうです。
榊(さかき),幣(みてぐら),杖(つえ),篠(ささ),弓,剣(つるぎ),鉾(ほこ),杓(ひさご),葛(かずら)の
9種類があるらしい。
私は歌舞伎をよく見ますが、
巫女さん役の人は、
よく榊や御幣や篠を持って登場します。
これから歌舞伎を見るときには、
誰が何を持っているか、凝視しそうです!
【今日のお知らせ】
①New!
8/31(日)夜21時〜
「玉三郎の『火の鳥』とは何だったのか?』について語るオンライン会」
YouTube「きっと歌舞伎が好きになる!」のメンバー向けに
「玉三郎の『火の鳥』とは何だったのか?』について語るオンライン会」
を開催します。
メンバーGー2以上の方にむけて配信し、
配信の最初にZOOMのURLをお知らせします。
とりわけ、いつも生配信でコメントしてくださる方、
お顔を合わせてお話ししたいです!
平日の16時には時間が合わず、
アーカイブでご視聴いただいている方も、
今回は日曜の夜なので、ぜひ!
かるーい気持ちでご参加ください!
毎週火曜日16時から配信!
YouTubeチャンネル「きっと歌舞伎が好きになる!」
https://www.youtube.com/@kitto-kabuki
(メンバーシップも募集中です)
②9/7(日)14時~
「深掘り!「小説『国宝』登場人物それぞれの人生」
9/7(日) 第一回 小説「国宝」は、仁侠の物語である
9/21(日)第二回 喜久雄をめぐる女性たちの人生を深掘る
10/5(日)第三回 興行として生き続ける歌舞伎。「芸は血を超えるのか?」
(令和アカデミー倶楽部(3回講座・1回のみの受講も可能)
対面講座申し込み→https://reiwa-academyclub.jp/course/post/3653/
オンライン申し込み→https://reiwa-academyclub.jp/course/post/3655/




この記事へのコメントはありません。