このお話は、
杉の市という一人の盲目の男が、
目の見えない人たちの職能ヒエラルキーのトップである
検校(けんぎょう)になるために、全力で生き抜く立身出世のストーリーです。
ただ、そのやり方がフツーじゃない!
彼は幼いころから手くせが悪く、
ウソをつき、長じて人の妻を寝取り、殺しもいとわず、
社会の片隅のごみ溜めから這い上がるようにして検校にのぼりつめるのです。
罪悪感のかけらもなく、あらゆる「善」をなぎ倒して生きる男・杉の市を、
松本幸四郎がこれでもかというほど容赦ない悪党として演じます。
ただ、
気づくと憎々しい表情の中に、そこはかとない空しさが……。
叫んでも笑っても、
彼の瞳は常に溢れんばかりの悲しみを湛えているのは、
いったいなぜなのでしょう。
宇野信夫が1060年に書き、映画にもなった名作です。
もっと詳しく→
「不知火検校(しらぬいけんぎょう)」@歌舞伎彩歌
関連記事
コメント
コメント (0)
トラックバックは利用できません。
カテゴリー
-
映画「国宝」について、3時間語ってみた! 第233…2025.06.18
-
あなたの理想の生活ってどんなもの?2025.06.10
-
第220回「きっと歌舞伎が好きになる!」京都南座三…2025.03.19
-
第219回「きっと歌舞伎が好きになる!」は3時間の…2025.03.11
-
未来から逆算して現在を考える2025.03.6
-
あなたの理想の生活ってどんなもの?2025.06.10
-
「魂が喜んでいます!」と言われました2025.03.2
-
「虎に翼」について書いた連載コラム、完走しました!…2024.11.24
-
「文豪たちの2000字」全21回完結しました2023.08.27
-
無料講座「文豪たちの2000字」を始めます2023.03.28






この記事へのコメントはありません。