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仲野マリの観劇ナビ「読んではいけないシェイクスピア」シリーズ

2021年7月5日、「読んではいけないシェイクスピア」シリーズ最新刊「マクベス」が発行されました。

「シェイクスピア」というと、小難しい古典だと思ってしまうのは、「本」として読んでしまうから。
戯曲は舞台の上で演じてナンボ。観劇して初めてわかるシェイクスピアの面白さ、演出の違いや別の俳優が演じることで印象がガラリと変わる驚きを、 私が実際に観劇した舞台から特にオススメしたいものを選りすぐって、お届けしています。
配役となったさまざまな俳優たちの顔を想像しながら、ぜひお読みいただければ幸いです。もちろん、「観劇ナビ」ですから、これを機会にDVDなどを探して、取り上げた映画や舞台を観ていただけたら、こんなにうれしいことはありません。
単なる観劇レビューを超え、現代社会を生きる私達の心に刺さる読み物にしたつもりです。ぜひお手にとってみてください。(「マクベス」「ハムレット」「ヴェニスの商人」とも、表紙画像をクリックすると、amazonに飛び、試し読みできます

最新刊「マクベス」

「マクベス」というお話は、王に忠実な男が、勝ち戦さの帰りに遭遇した3人の魔女に「あんたは王になる」と言われたことで野心を持ち、その予言に振り回され、自滅していくありさまを描いた作品です。
魔女はなぜ、マクベスに「王になる」と予言したのでしょう。
またマクベスは、有能な武将としてそのままでも誉れ高いのに、なぜ「王になる」道を急いだのか。「王になれる」という託宣は、それほど魅力的なものなのでしょうか?
本書では、3本の映画と7本の舞台作品そして1本のテレビドラマを通じて、それらを紐解いていきます。

また、「きれいはきたない、きたないはきれい」という言葉の意味も追っていきます。
「マクベス」を読んだことがないという人でも、このフレーズはどこかで耳にしたことがあるかもしれません。
これはマクベスに予言を与えた魔女たちが、いつも口にする呪文のような言葉で、原語では「Fair is foul and foul is fair」です。「F」で韻を踏んでいるところを、日本語訳では「き」で言葉を揃えているわけですね。
この「きれいはきたない、きたないはきれい」、ゴロがいいのでなんとなくわかったような気になってしまいますが、本当のところ、いったいどんな意味があるのでしょうか。1,000円という価格設定は、電子書籍だからこそ。また、kindle unlimitedに加入されている方は、0円で読むことができます。上の表紙画像をクリックすると、試し読みもできますよ。

【目次】
第1章 マクベスを「もしドラ」風に解説すれば
「王の器」とは何か=「もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら」

第2章 マクベスが犯した4つの失敗
彼らの「賭け」はどこで破綻したのか

第3章 「悪事となると、まだ青い」〜初めての殺人がもたらした眠れない夜
眠れない男=市村正親のマクベス(蜷川幸雄演出・2015年)

手を洗う女=大竹しのぶのマクベス夫人(蜷川幸雄演出・2001年)

第4章 マクベス夫人は本当に「悪女」なのか?
「悪女」と呼ばれた女の笑い=映画「蜘蛛の巣城」(黒澤明監督)

マクベス夫人には名前がない!=「マクベス夫人と呼ばれた女」

第5章 恐怖時代を生き抜く人々のうめき声が聞こえる
粛清と虐殺=20世紀の「マクベス」(ポランスキー監督の映画)
貧困と格差=21世紀の「マクベス」(カーゼル監督の映画)

第6章 誰もがマクベスであり、マクベス夫人である
「魔女」は耳元で囁く=N H K大河ドラマ「麒麟がくる!」(作・池端俊策)

マクベス、ヘビメタロッカーになる=「劇団☆新感線 メタルマクベス」
壬申の乱をマクベスで紐解く=上杉祥三の「暴君B O R K E Nマクベス幕別」

第7章 魔女の正体
「オール魔女」vs「マクベス夫妻」=世田谷パブリックシアターの「マクベス」

魔女「ヘカテ」1人の存在感=りゅーとぴあ能楽堂の「マクベス」

第8章 FairとFoulのはざまで
「きれいはきたない」が示す「表裏」と「境界線」

他に既刊が2作「ハムレット」&「ヴェニスの商人」

「読んではいけないシェイクスピア」シリーズは、2019年10月に第1編として「ハムレット」、2020年4月に第2編として「ヴェニスの商人」を刊行しています。第3編「ロミオとジュリエット」は現在執筆中。先に第4編「マクベス」が出ました。
いずれもkindle unlimitedに加入されている方は0円で読むことができます。(加入されていない方は、第1編「ハムレット」が200円、第2編「ヴェニスの商人」が500円となりますが、量・質ともに、かなりオトク設定なので、ぜひ! 以下に目次を挙げておきますね。

「ハムレット」

【目次】
まえがき なぜシェイクスピアは「読まずに観ろ!」なのか

演出家・蜷川幸雄の世界
・狂気と復讐のハムレット〜主演・真田広之1995
・愛と憎しみのハムレット〜主演・市村正親2001
・ハムレットの本質がここに〜主演・藤原竜也2003
・蒼白の少年少女によるセリフ劇〜さいたまネクストシアター2012
・12年後のハムレット〜主演・藤原竜也2015

第二章 「ハムレット役者」のハムレット
・ケネス・ブラナー主演映画(1996)
・ローレンス・オリヴィエ主演映画(1948)

第三章 「読む」ならこの2冊!
・ローレンス・オリヴィエ著「演技について」(1989)
・大岡昇平著「ハムレット日記」(1980)

第四章 「ポスト蜷川」は誰だ?
・ジョン・ケアードのハムレット〜主演・内野聖陽2017
・サイモン・ゴドウィンのハムレット〜主演・岡田将生2019

あとがき To be or not to be のゆくえ

「ヴェニスの商人」

【目次】

第1章 早わかり「ヴェニスの商人」

○「ヴェニスの商人」の主な登場人物
最重要人物/重要な脇役 /知っておくべきチョイ役
○図で見る「ヴェニスの商人」の舞台と相関図
「ヴェニスの商人」に出てくる地域 /おもな登場人物が所属するコミュニティ

第2章 3人のシャイロック

○アル・パチーノ・忿怒と絶望のシャイロック
シャイロックはいつも怒っている/契約と法律だけが自分を守ってくれる /シャイロックに下された「求める以上の正義」 /異色のラストシーンに込められたものは 1
○市川猿之助・異分子のシャイロック
「シャイロックって善い人じゃなかったの?」の違和感が物語の見方を変えた /加害者目線でシャイロックを見る/「異分子」としての違和感がシャイロックの色を際立たせる
○市村正親・忍従のシャイロック
「ツバがとぶ舞台」であからさまなヘイトの辛さを実感 /今もある「被害者の物語」として

第3章 「ヴェニスの商人」の本当の主役

○アントーニオの恋・ゲイによる、ゲイのための恋物語
めくるめく仮面舞踏会の夜、物語は猥雑なパーティーから始まる/愛する男が幸せになるのなら/「最後に会いたい」のはあなた
○バサーニオの恋・本当に好きなのは誰?
逆玉狙いの一発逆転 /元カレとは切れないつもり?
○ポーシャの恋・ようやく見つけた好きな人
ポーシャはバサーニオの心を知っていた? /「男装の麗人」が活躍するわけ /ポーシャはなぜヴェニスに向かったのか /指輪の一件がもたらしたものは

 

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