今年1年を振り返って

2012年12月30日
いよいよ2012年も暮れようとしています。
今年1年の反省と総括を。
今年は1年で歌舞伎44、ストレートプレイ18、
ミュージカル12、バレエ・ダンス11、コンサート4、
その他のイベント18、映画18でした。
純粋にいえば、舞台は89で100には届きませんでしたが、
夏にぎっくり腰になってしまったことを考えると、
よく復活して「一日通し」などができるようになったものです。
歌舞伎・文楽はほぼ1カ月に4回は見ている勘定。
今年も京都南座、大阪松竹差、文楽劇場、名古屋御園座への遠征を含め、
いろいろ拝見することができました。
大好きな仁左衛門さんの演目では、
休演で楽しみにしていた「熊谷陣屋」は観られませんでしたが、
暮れに仮名手本忠臣蔵の「五段目、六段目」を観ることができて、幸せです。
勘三郎さんの復活後の舞台も数多く観ることができたのも
よかったなあと思います。
映画は少なかったですね、これは反省。
今年1年のMVPは、中村勘九郎に。
特に「土蜘蛛」「番場の忠太郎」は、素晴らしかったです。
女方では中村魁春
1月の鏡獅子からすべての作品で輝いていました。
新人賞には、中村壱太郎を。
「曽根崎心中」のお初、そして「仮名手本忠臣蔵」のお軽。
初役としては十分。これからにいっそう期待です。
後半になって伸びてきた中村米吉、坂東新悟、
そして年齢的には中堅ですが、片岡進之介も目を引きました。
進之介は、今までオーラを感じたことがなかったのですが、何かが変わった!
来年は期待します。
片岡愛之介も、肩の力が抜けて「普通」の演技がきめ細かく、味わい深くなりました。
作品賞には、宮藤官九郎の「天日坊」に。
コクーン歌舞伎の明日が見えた。
彼の「大江戸りびんぐでっど」は好きではありませんが、
あれがあったからこそ、
あれを歌舞伎座でやっちゃってたくさんの人が見ちゃったからこそ、
この「天日坊」にたどり着いたと思います。
その意味で、常に挑戦を怠らず、リスクにひるまず、
すべての責任を引き受けてきた中村勘三郎という人のすごさ、
懐の深さに思いを致します。
また、
花組芝居の「菅原伝授手習鑑」も素晴らしかったです。
ただ新しくすればよいというものではなく、
そこに歌舞伎への敬愛と情熱があることが、見てとれました。
あと、
「ラ・マンチャの男」も捨てがたいです。
円熟の上にも円熟がある、という宝石のような作品となりました。
今年、幸四郎は歌舞伎にもミュージカルにも、非常に充実した年でした。
ダンスでは、圧倒的にNoismです。
オリジナリティと完成度の高さ、肉体の芸術と精神性を両方持てる作品は、
そうそうありません。
映画は、東京国際映画祭でやった「No!」
配給が決まるといいなと切に思います。
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自分の仕事のことについては、
「月刊スカパー!」で歌舞伎俳優や宝塚トップ、ミュージカルスターや
俳優・演出家・落語家の方々にインタビューさせていただき、
また舞台リポートも書かせていただいたりしました。
このお仕事の取材をもとに、ご紹介で他の雑誌からもお仕事を頂戴もし、
大変光栄でした。
また、
夏ごろピアニストの本の執筆が決まり、準備をしてきましたが、
いよいよ来年1月から本格的にインタビューと執筆が始まります。
春までは、そのことでアタマもカラダもいっぱいいっぱいになるのでは、と
いまから緊張しています。
いい編集者に恵まれましたので、力いっぱい挑戦するつもりです。
エンタメ関係以外にも、ご縁に恵まれた年でした。
インタビューのお仕事は、いろいろな方の生き方に触れることができ
とても勉強になります。
これからも、さまざまな分野に目を向けていきたいと思います。
私のモットーは「広く、深く」ですから。
個人的には、
「菅原伝授手習鑑」にゆかりのある場所を
歌舞伎フリークな友人とともにまわったのが今年のハイライトかな?
まさに「広く、深く」な一年でした。
それでは、皆様、よいお年をお迎えください。

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